国連安全保障理事会の緊急会合で、韓国、アメリカ、日本などは、ロシアが北韓から調達した弾道ミサイルでウクライナを攻撃したと非難しましたが、ロシアは「証拠のない誤った情報だ」と否定しました。
国連の安全保障理事会では10日、ウクライナ情勢をめぐる緊急会合が開かれ、ロシアが北韓から調達した弾道ミサイルを使用しているとして、各国から非難が相次ぎました。
北韓との武器取引は、安保理決議で禁じられていますが、アメリカや韓国は、ロシアが去年の12月以降、北韓から調達した弾道ミサイルをウクライナへの攻撃に使用していると指摘しています。
アメリカのウッド国連次席大使は、ロシアによる北韓製ミサイルの使用について、「ウクライナ国民の苦痛を増大させ、ロシアの残忍な戦争を支援する違反行為だ」と非難しました。
韓国の黄浚局(ファン・ジュングク)国連大使は、「ロシアによる北韓製ミサイルの使用は、韓半島の安全保障にも深刻な脅威となっている」と深い懸念を示し、武器取引を直ちに停止するよう求めました。
ウクライナも、ロシアのウクライナに対する爆撃で使用された北韓製とみられる弾道ミサイルの残骸を、今月6日に公開しています。
一方、ロシアのネベンジャ国連大使は、ロシアが北韓の弾道ミサイルを使用したとされることについて、証拠のない誤った情報だと反発しました。
今回の緊急会合に合わせて、アメリカや韓国、日本など8か国は、ロシアと北韓を非難し、武器取引を直ちにやめるよう求める共同声明を発表しました。