看護師をはじめとする医療従事者でつくる全国規模の組合が、医療現場で働く人員の拡充を求めて、2日間のストライキに入りました。場合によっては延長も辞さない構えです。
 
「全国保健医療産業労働組合」には、看護師のほか、薬剤師、医療技師、理学療法士など、医師以外の医療従事者が加入しています。韓国の労働組合全国組織、民主労総=全国民主労働組合総連盟傘下の組合です。
 
今回のストには、ソウル大学病院やソウルアサン病院など5大病院をのぞく130の医療機関の看護師など、4万5000人あまりが参加しています。
 
組合に加入している医療従事者のうち、緊急救命室、集中治療室、手術室、分娩室などで患者の命に直結する業務に当たる最小限の人員はのぞいた人数です。
 
組合側は、医療現場での人員の拡充などを求めてことし5月から使用者側と話し合いを続けてきましたが、交渉は難航しています。
 
具体的には、▲シフトごとに看護師1人が担当する患者を5人までに制限▲医師の代わりに看護師が手術の一部を行う違法な医療行為の根絶 ▲医学部の定員増員などによる医師の拡充 ▲新型コロナの最前線で働く医療スタッフへの正当な報酬などを求めています。
 
こうした要求が受け入れられない場合、組合側は14日までの2日間としていたストを、15日以降も期限なしで続ける方針です。