韓半島西側の西海に面した全羅北道の干拓地であるセマングムに建設されていた世界で最も長い防潮堤が、27日、19年ぶりに完成しました。
今回完成したセマングム防潮堤は、全羅北道南西部の扶安(ブアン)郡と全羅北道北西部の群山(グンサン)市をつなぐ長さ33.9kmの超大型堤防で、1991年11月に建設工事が始まり、19年間でおよそ2兆9000億ウォンが投じられ、237万人が工事に当たった世界最長の防潮堤です。
セマングム地域に防潮堤を作る工事は、食糧増産のため1991年に始まりましたが、干潟など自然環境を破壊するおそれがあるとして、市民団体が政府を相手に開発計画の取り消しを求める訴訟を起こし、工事が一時中断していました。
しかし、2006年3月に最高裁判所で政府が勝訴し、再び開発計画が進められてきたものです。
竣工式は、セマングム防潮堤の排水閘門で27日午後1時から開かれ、政府の関係者や65か国の外交使節など合わせて2000人が出席しました。
セマングム防潮堤の道路は、竣工式が終わる午後4時から一般車両の通行ができるようになりますが、夜の通行は制限されます。
セマングム防潮堤が完成したことによって、韓国の国土面積はソウル市の面積の3分の2に当たる4万100ヘクタールが増えることになります。
一方、政府は、今後セマングム地域を北東アジアの経済の中心地として開発していく計画で、1月に発表したセマングム地域の開発計画に基き、農業、産業、観光、生態・環境、科学・研究など8つの地区に分けて開発をすすめることにしています。