メニューへ 本文へ
Go Top

野党民主党が躍進 統一地方選挙

Write: 2010-06-03 13:14:43

第5回統一地方選挙の投票が2日行われ、全国16の広域自治体のうち、与党ハンナラ党は6地域での勝利に止まった一方で、野党民主党は7地域で勝利を収め、大きく躍進しました。
今回の選挙は、4年に1度全ての地方自治体の首長や議員を選ぶもので、ソウルや釜山(プサン)など広域市の市長と京畿道(キョンギド)など道の知事の合わせて16人をはじめ、広域自治体と基礎自治体の長と議員、それに広域自治体の教育監と教育委員の合わせて3991人を選出しました。
また、今回は初めて有権者1人が8人を選ぶという大規模な選挙でした。
3日午前に発表された最終開票の結果によりますと、与党ハンナラ党は全国16の広域自治体のうち、「首都圏ビッグ・スリー」と呼ばれるソウル、京畿道(キョンギド)、仁川(インチョン)の3地域のうち、ソウル市長と京畿道知事選で勝利したものの、ソウル市長選では開票率99%でも勝敗のつかない大接戦だったのをはじめ、これまで伝統的に支持率の高かった江原道(カンウォンド)と慶尚南道(キョンサンナンド)地域で破れるなど、6地域での勝利に止まりました。
一方、野党民主党は、「首都圏ビッグ・スリー」のうち、仁川市長選では現職のハンナラ党候補を破って勝利するなど、7地域の広域自治体長を獲得し、勢いを見せました。
また、自由先進党は大田(デジョン)市での勝利に止まり、慶尙南道(キョンサンナンド)と済州道(チェジュド)知事は無所属の候補が勝利を収めました。
今回の選挙で当選した広域自治体長16人は、▼ソウル市長にハンナラ党で現職の呉世勳氏▼釜山(ブサン)市長にハンナラ党で現職の許南植(ホ・ナンシク)氏▼大邱(デグ)市長にハンナラ党で現職の金範鎰(キム・ボムイル)氏▼仁川市長に民主党で弁護士出身の宋永吉(ソン・ヨンギル)氏▼光州(クァンジュ)市長に民主党で元光州市長の姜雲太(カン・ウンテ)氏▼大田市長に自由先進党で大学教授出身の廉弘喆(ヨン・ホンチョル)氏▼蔚山(ウルサン)市長にハンナラ党で現職の朴孟雨(パク・メンウ)市長▼京畿道知事にハンナラ党で現職の金文洙(キム・ムンス)氏▼江原道知事に民主党で元国会議員の李光宰(イ・クァンジェ)氏▼忠清北道(チュンチョンブクド)知事に民主党で元国会議員の李始鍾(イ・シジョン)氏▼忠清南道(チュンチョンナンド)知事に民主党で民主党最高議員の安熙正(アン・ヒジョン)氏▼全羅北道(チョンラブクド)知事に民主党で元全州(チョンジュ)市長の金完柱(キム・ウァンジュ)氏▼全羅南道(チョンラナンド)知事に民主党で現職の朴晙瑩(パク・ジュンヨン)氏▼慶尚北道(キョンサンブクド)知事にハンナラ党で現職の金寬容(キム・クァンヨン)氏▼慶尙南道知事に無所属で元行政自治部長官の金斗官(キム・ドゥカン)氏▼済州道知事に無所属で元済州道知事の禹瑾敏(ウ・グンミン)氏です。
一方、基礎団体長である広域市の中の区長と区議会議員を選ぶ選挙では、228の選挙区のうち、与党ハンナラ党が82地域で勝利したのに対し、野党民主党は92地域で勝利し、ハンナラ党を上回りました。
特にソウルでは、25の区長のうち21人が民主党から選出され、4年前の選挙で25の区長全てを獲得したハンナラ党が大きく後退しました。
教育監の選挙では、16地域のうち10地域で保守系の候補が勝利しましたが、進歩系はこれまでの1地域から6地域に大きく数を増やしました。
李明博(イ・ミョンバク)大統領の任期の半ばで行われた今回の選挙で、野党民主党が躍進したのは、当初、与党ハンナラ党の支持率を高めるのではないかとみられていた哨戒艦「チョナン艦」沈没事件を巡る政府の北韓への強硬姿勢が、かえって政府・与党をけん制する動きにつながったためとみられます。
また、投票率は54.5%で15年ぶりの高い数値となったことから、若い有権者が野党候補を多く支持したとの分析も出されています。
このため、任期の後期を迎える李明博政権と与党ハンナラ党は、4大河川整備事業や行政新都市建設計画の見直しなどの懸案で民主党など野党側と妥協せざるを得なくなるものとみられます。
とりわけ、世宗(セジョン)市開発を巡っては、地元の忠清道地域の住民の意志が与党ハンナラ党から大きく離れたことが確認された形となり、事業の難航が予想されます。
また、李明博大統領が今回の選挙をどのように受け止めて、国政の運営を変えていくのかも注目されます。
さらに、故盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領支持を明らかにした候補が広域団体長のうち3地域で勝利し、政局の1つの軸に浮上したことから、その動向も注目されます。

おすすめのコンテンツ

Close

当サイトは、より良いサービスを提供するためにクッキー(cookie)やその他の技術を使用しています。当サイトの使用を継続した場合、利用者はこのポリシーに同意したものとみなします。 詳しく見る >