金正日(キム・ジョンイル)国防委員長の後継者が、28日開かれた党代表者会で、事実上三男のジョンウン氏に決まりました。
朝鮮中央通信は29日未明、金正日国防委員長の三男ジョンウン氏が、28日開かれた朝鮮労働党の党代表者会で中央委員に、その直後に開かれた党中央委員会総会では党中央軍事委員会副委員長に選任されたと伝えました。
朝鮮労働党の中央軍事委員会は、北韓人民軍を統括し、北韓の軍事政策を担う機関で、委員長は金正日国防委員長が務めており、ジョンウン氏は、27日付けで金正日国防委員長から人民軍大将の称号も与えられています。
今回の副委員長選任によって、ジョンウン氏は、朝鮮労働党内で北韓軍に対する指揮・監督の権限を公式に獲得することになりました。
これについて専門家らは、党中央軍事委員会に副委員長のポストが新しく設けられ、これにジョンウン氏が就いたことから、名実共に金正日国防委員長の後継者として北韓軍を掌握する土台が作られたと分析しています。
今回の党代表者会では、これまでの金正日国防委員長のほかに、キム・ヨンナム最高人民会議常任委員長、チェ・ヨンリム内閣総理など4人が政治局常務委員に新しく選出されたほか、金正日国防委員長の実の妹のキョンヒ氏が政治局員に、チャン・ソンテク国防委員会副委員長が政治局員候補と中央軍事委員会委員に選出されました。
一方、朝鮮中央通信は、党代表者会が盛大に行われ、キム・ヨンナム最高人民会議常任委員長が閉会の辞を行ったと伝えており、党代表者会は1日で終了したものとみられます。