南北間の軍事的懸案を話し合うための南北軍事実務協議が30日板門店(パンムンジョム)で行われましたが、意見の隔たりが埋まらず、議題について合意できないまま終了しました。
2008年10月以降2年ぶりに開かれた今回の軍事実務協議には、国防部のムン・サンギュン北韓政策課長など韓国側代表3人と、リ・ソングォン大佐など北韓側代表3人が出席し、午前10時から1時間40分にわたって非公開で行われました。
協議で韓国側は、韓国の哨戒艦沈没事件が科学的で客観的な調査の結果、北韓によるものであることが明らかになったと指摘し、北韓に対してこれを認めて謝罪し、責任者を処罰するほか、再発防止策など責任ある措置を早期に取るよう強く促しました。
しかし、北韓はこれに対し、韓国側の調査結果を認めることはできないとしたうえで、検閲団の派遣を受け入れるように求めるこれまでの主張を繰り返したということです。
北韓はまた、韓国の民間団体による北韓に向けたビラの散布を中断するよう求め、韓国の海軍艦艇が北韓側が設定した西海の海上軍事境界線を侵犯していると主張し、「韓国がどう対処するかによって南北関係の進展が左右されるだろう」と強調しました。
結局、議題すら決められないまま協議は終了し、次の協議日程についても決めることができませんでした。
協議に先立ち、北韓は協議を生産的に行うためにすべての過程を公開することを求め、これに対して韓国側はこれまでの慣例に沿って非公開で進めることを主張するという場面もありましたが、結局は非公開で行われたということです。