狂牛病のように脳組織が海綿(スポンジ)状になるクロイツフェルトヤコブ病に感染して死亡した例が韓国で初めて確認されました。
疾病管理本部は、ことし7月に亡くなった54歳の女性の生体組織を検査した結果、プリオン病の代表的なタイプである孤発性クロイツフェルトヤコブ病に感染していたことが確認されたと、29日、明らかにしました。
この女性は23年前に、脳の手術を受けた際、ドイツのビー・ブラウン社製造のヒト乾燥硬膜(ライオデュラ)を移植され、去年夏から全身の不随意運動と精神異常などの症状が現れ、それから13か月後に死亡しました。
この病気は、感染後、潜伏期間が20年以上と長く、発病後は生存期間がわずか1年と短いのが特徴で、亡くなった女性と同じくドイツのビー・ブラウン社製造のヒト乾燥硬膜(ライオデュラ)を移植された多数の患者がこの病気に感染するという事故は、これまでに20か国で400件以上、確認されています。
疾病管理本部は、このライオデュラによる感染者が他にもいないかどうか大学病院などを対象に調査に乗り出しました。