韓国と中国が結んだ漁業協定では、韓国の排他的経済水域で合法的に操業できる中国漁船は年間1700隻と制限されていますが、許可なしで違法操業する中国漁船はほぼ10倍の年間1万5000隻にも上っています。違法操業でだ捕された中国漁船は今年に入って472隻に上り、去年の同じ時期と比べて43%増加しています。
こうした中で、違法操業の中国漁船が、韓国側の取り締まりに対して暴力や武器を使って激しく抵抗するケースが相次いでおり、2008年には、海上で取締りに当たっていた韓国の隊員が、中国人船員が振舞った凶器に殴られて海に転落して死亡するなど、この5年間に2人が死亡、28人がけがをしました。
韓国海洋警察庁は、これまでは安全を脅かされた場合に限って銃器の使用を認めてきましたが、今度の事件をきっかけに今後は相手が凶器で抵抗してきた場合は、銃器を使用できるよう方針を改めることにしました。