去年、都市を離れ、農業に就く帰農世帯や、古里に帰る帰村世帯がこれまでで一番多くなったことがわかりました。
農林水産食品部が23日にまとめたところによりますと、去年の帰農・帰村世帯は1万世帯あまりで、前の年の2.5倍に増えました。
年齢別には50代が全体の34%、40代が26%と、40代と50代のベビーブーム世代が半分以上を占めており、生産活動が可能な50代以下が全体の76%に上っています。
地域別では江原道(カンウォンド)が最も多く、全羅南道(チョルラナムド)、慶尚南道(キョンサンナムド)の順でした。
このうち、農地の面積が広く、農業を営みやすい全羅南道の場合、移住世帯の84%が帰農世帯で、首都圏に近く、便利な田園生活が可能な江原道は70%が帰村世帯でした。
帰農した人の前の職業をみると、自営業が27.5%、事務職が19.3%でした。
帰農・帰村世帯の増加の背景には、ベビーブーム世代の引退が本格的に始まったことや、田園でののどかな生活を望む国民が増えたこと、それに政府と各地方自治体が帰農・帰村活性化に向けた政策を積極的に進めたことなどがあるとみられています。
農林水産食品部は、年内に帰農・帰村世帯を2万世帯に増やすため、帰農・帰村世帯に対する教育の拡大、財政・税制面での支援などを含む対策を重点的に推進する方針です。