政府は19日、韓国で5番目の精油会社として三星(サムソン)グループの系列会社である、三星トタルの市場参入を認める内容を柱とするガソリン価格安定化対策を発表しました。
三星トタルは、2003年8月に三星グループの系列会社である三星総合化学と世界的なエネルギー化学企業のフランスのトタルグループの合弁で設立された石油化学企業です。
洪錫禹(ホン・ソクウ)知識経済部長官は19日の記者会見で、「政府はこの1年間、政府挙げて石油製品市場の競争を促すための対策を進めてきている。その一環として三星トタルを韓国で5番目の精油会社として市場に参入させることを決めた」と述べました。
洪錫禹長官はそのうえで、「三星トタルは、ことし6月から石油公社が運営している割安ガソリンスタンドにガソリンを供給する予定で、現在、石油公社との間で供給量や価格など詳しい条件について協議している」と説明しました。
現在、韓国市場にガソリンを供給しているSKエネルギー(34.83%)、GSカルテックス(27.23%)、現代(ヒョンデ)オイルバンク(20.40%)、S-OIL(15.23%)の4社に三星トタルが新たに加わることで、市場での競争が激化する見通しとなりました。
三星トタルは、これまで毎月日本にガソリン3万7000バレルを輸出してきましたが、来月からは韓国国内市場向けに8万8000バレルをさらに生産する予定です。