動物虐待論議を巻く起こしている「イルカショー」について、京畿道果川市にあるソウル大公園側は、8日、ソウル支庁で記者会見し、イルカのショーを、永久中止するとともに、新たなイルカの導入を暫定的に見送る方針を発表しました。
韓国ではイルカの捕獲は、調査目的などを除いては原則禁止されていますが、ソウル大公園で飼育しているイルカ5頭のうち1頭が、済州島の業者によって不法に捕獲されたことが今年3月、海洋警察庁の捜査で判明し、イルカショーについても動物虐待だとする声が動物保護団体の間で高まっていました。
このためソウル大公園が世論調査会社に依頼して、先月13日から3日間、市民1000人を対象にイルカショーについてアンケート調査を行った結果、「続けるべきだ」が52%、「廃止すべきだ」が40%、「わからない」が8%でした。
一方、動物虐待論議が沸き起こった今年3月7日から先月25日までに、ソウル大公園のホームページに寄せられたおよそ7000件の書き込みについて分析した結果では、否定的な意見が56.8%と、肯定的な意見より多数を占めたということです。これを受けてソウル大公園側は、これまでのイルカショーではなく生態説明会としてイルカと人間の触れ合いの場面を一般に披露することにしていますが、これについても疑問視する声が上がっています。