中国の韓国公館で3年近く保護されていた脱北者6人が先週、韓国に入ったことがわかりました。
韓国のある脱北者支援団体の関係者は17日、先月、韓国戦争の際に北韓軍の捕虜となった韓国軍捕虜の家族3人を含めた4人が韓国入りしたのに続き、先週、さらに6人が韓国入りしたと伝えました。
今回入国した6人のなかには、また別の韓国軍捕虜の嫁や孫娘も含まれているということです。
これにより、中国の韓国公館に3年近く滞在していた韓国軍捕虜2人の家族5人と、ほかの脱北者5人の計10人が、全員韓国入りしたことになります。
この関係者は、「韓日中首脳会談が行われる前に韓国公館内の脱北者問題を解決するため、中国が、李明博大統領の訪中直前の先週12日、脱北者の出国を許可したものとみられる」と説明しています。
中国は、韓国公館で保護されている脱北者の出国を3年近く認めませんでしたが、今年初め、脱北者の人権問題が国際的な懸案に浮上したことから、これらの脱北者の韓国入りについて、中国政府が最終的に同意したと伝えられています。
中国が脱北者の韓国への入国を相次いで認めていることについて、中国が脱北者政策の方向を変えようとしているのではないかとの見方も出ています。