ソウル西部地方裁判所は16日、会社に巨額の損失を与え、特定犯罪加重処罰法上の横領・背任などで起訴された財閥の韓火(ハンファ)グループのオーナー、金升淵(キム・スンヨン)会長に懲役4年と罰金50億ウォンの実刑判決を言い渡しました。
裁判所は、「韓火グループの最大株主としての影響力とオーナー家族の地位を利用し、特定系列会社を不当に支援するなど会社に損害を与えた。犯罪によって最大の利益を得ながら、反省していないことなどを考慮し、厳重に処罰する必要がある」と、量刑の理由を説明しました。
裁判所はまた、金升淵会長の側近で、金升淵会長の指示を受けて秘密資金作りなどに関わった役員2人に対しても懲役4年と罰金10億ウォン、懲役2年6か月の実刑をそれぞれ言い渡し、金升淵会長を含む3人の被告全員を法廷拘束しました。
これに対し、韓火グループは、「裁判所の決定を遺憾に思う」として、直ちに控訴する構えを示しています。
金升淵会長は、背任行為で会社に899億ウォンにのぼる損害を与えたとして横領・背任罪などで起訴されていました。
財閥グループの会長に実刑が言い渡されたのは、1996年に大宇(テウ)グループの金宇中(キム・ウジュン)会長などが全斗煥(チョン・ドゥファン)、盧泰愚(ノ・テウ)元大統領の秘密資金事件で懲役2年を言い渡されて以来16年ぶりです。