年末の大統領選挙の候補者を決める野党・民主統合党の地域巡回投票で、文在寅(ムン・ジェイン)常任顧問が、16日行われた最後のソウルでの投票により、累積の得票が過半数を超えて候補者に選出されました。
民主統合党は先月25日から地域を巡回する投票を各地で実施し、16日には最後の巡回投票となったソウルでの投票が行われました。
その結果、これまでのいずれの地域の投票でも1位だった文常任顧問が順調に得票を伸ばして1位となり、これまでの累積得票も34万7000票余りで得票率は56.5%と過半数を超えました。
これによって、民主統合党の大統領候補は決戦投票もないまま文常任顧問が選出されました。
文常任顧問は、選出された後の演説で、故金大中(キム・デジュン)元大統領や故盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領の路線を継承する考えを示し、「大統領に当選すれば、若年層の失業問題の解決と福祉の増大に取り組み、南北首脳会談を進める」と述べました。
大統領選挙をめぐっては、与党セヌリ党がすでに朴槿恵(パク・クンヘ)元代表を候補者に決めていますが、野党としては、今後、出馬が有力視されるソウル大学の安哲秀(アン・チョルス)教授とさらに候補の一本化をめぐって調整が行われる可能性が高くなっています。