韓国政府は、麻生太郎副総理兼財務相が21日にA級戦犯が合祀されている靖国神社を参拝したことから、尹炳世外相の今週末に予定していた日本訪問を中止することを決めました。
韓国外交部の関係者によりますと、尹炳世外相の日本訪問は両国関係の新たな方向を設定するためのものだったが、こうした雰囲気では生産的な論議はできないと判断し、訪問を中止することにしたとしています。
尹炳世外相は今週末に東京を訪れ、岸田外務大臣と外相会談を行う方向で最終的な調整が進められていました。
韓国政府は、尹炳世外相の日本訪問をこれまで見合わせて、日本政府に対して閣僚の靖国神社参拝に反対する立場を繰り返し伝えていました。
一方、韓国外交部は22日、論評を発表し、麻生太郎副総理兼財務相などの靖国神社参拝について遺憾の意を表明し、「日本政府は周辺国の信頼を回復するために正しい歴史認識の上に立って責任ある行動を取るべきだ」と求めました。