台風で壊滅的な被害を受けたフィリピンレイテ島では、治安が日増しに悪化していることから、韓国政府は、現地に滞在する韓国人をほぼ全員撤退させることを決めました。
台風が直撃したレイテ島タクロバンでは、依然として、17人の韓国人の安否がわかっておらず、現地に派遣されている政府の対応チームは、17人が危険地域から逃れているものとみていますが、孤立している可能性もあるとして、懸命な捜索を続けています。
また、タクロバンでは、救援物資を積んだトラックや食料品店を狙った略奪や、銃撃戦が起きるなど、治安がますます悪化していて、政府は、14日午後、救援物資を積んでタクロバンに到着する韓国軍輸送機を使って、現地にいる韓国人のほとんどを撤退させることにしたものです。
救援物資を積んだ軍用機は、14日午前、タクロバンに向けて韓国を出発し、フィリピン政府から要請のあった毛布、テント、衛生キット、非常食料などを届けるということです。
また、医療チームや救助班などでつくる緊急救護隊40人が、15日午前、軍用機で現地に向かうことになっています。
今回の災害に関連して、大韓赤十字社は、200万ドル相当の救援物資をフィリピンに緊急支援するとともに、来月20日までの期間、韓国の企業と市民を対象に総額100億ウォンを目指した募金運動を行うことにしています。