韓国の経常収支が先月まで21か月連続で黒字を続け、ことしの経常収支黒字が史上初めて600億ドルを超える見通しとなりました。
韓国銀行が28日にまとめたところによりますと、先月の経常収支は95億1000万ドルの黒字で、1980年に統計を取り始めて以来、最大となりました。
これによって、ことしに入ってからの黒字は、合わせて582億6000万ドルに達しています。
10月経常収支の黒字の内訳をみますと、乗用車、情報通信機器、半導体などの輸出の好調により、商品収支では9月の56億7000万ドルから70億3000万ドルへと大幅に増え、サービス収支も、建設と事業サービス分野の収支の改善などにより、前の月の8億7000万ドルから16億5000万ドルに拡大しています。
これについて、韓国銀行の関係者は、「先進国の景気回復基調の影響で、韓国の輸出が増えたことや、原材料価格が安定し、商品収支の黒字幅が拡大したことなどが挙げられる」と説明しています。
ウォン高などの影響で経常収支黒字が拡大したとする見方について、為替の影響は大きくないとしています。