中国が東シナ海の広い範囲に設定した防空識別圏に対して、各国が懸念を示す中、アメリカのバイデン副大統領が2日から韓国、日本、中国を相次いで訪問し、各国首脳との間で防空識別圏について協議するものとみられます。
バイデン副大統領は、2日夜に日本に到着して、3日に安倍首相と会談し、4日には北京で習近平国家主席ら中国指導部と会談するほか、5日に韓国を訪問することになっています。
中国は、先月23日、広く東シナ海に防空識別圏を設定するとともに、29日には、アメリカと日本の哨戒機などが圏内に入ったとして戦闘機を緊急出動させるなど、緊張が高まっています。
こうした中で、バイデン副大統領による、今回の韓日中3か国への訪問では、中国の防空識別圏に対して、アメリカが韓国や日本とどのような形で連携していくのかに関心が寄せられています。
アメリカとしては、周辺地域の緊張がさらに高まることを避けるため、中国に対し、防空識別圏に関連して一定の仲裁案を示す可能性もあるとの見方もあります。
バイデン副大統領は、韓国では朴槿恵大統領や鄭烘原国務総理らと会談することになっています。