韓国南西部の全羅北道(チョンラブクド)のアヒル飼育農家から、H5N8型の高病原性鳥インフルエンザウイルスが見つかった問題で、周辺の貯水池に飛来した渡り鳥からも同じウイルスが検出されたことから、韓国政府は、渡り鳥にGPS=全地球測位システム発信機を取り付けて、移動経路を調べることになりました。
これは、環境部が20日、明らかにしたものです。
それによりますと、今回、全羅北道のアヒルの飼育農家で検出されたH5N8型の高病原性鳥インフルエンザウイルスは、周辺の貯水池に飛来する渡り鳥のうち、大量死していたトモエガモからも見つかっていて、このトモエガモが感染を媒介した可能性が高いとみられています。
このため、環境部では、飛来しているトモエガモにGPS発信機を取り付け、その正確な移動経路を追跡し、感染経路を調べることにしたものです。
トモエガモは、シベリア東部で繁殖し、冬になると中国、韓国、日本などに南下しますが、その90%以上が韓国で冬を越すとされています。
また、環境部は、農林水産食品部と協力して、全国22の渡り鳥飛来地で、渡り鳥の種類、個体数、異常行動、死体の有無などを集中的に調べ、死体が見つかった場合、採取し、精密検査を行うことにしています。