リビアの首都トリポリで、車で帰宅する途中、武装した4人グループに拉致された大韓貿易投資振興公社のリビア貿易館長が、3日ぶりに無事救出されました。
これは、リビアの韓国大使館が現地時間の22日に発表したもので、館長は午後5時ごろ、リビアの保安当局によって救出され、午後9時15分ごろ、リビア政府から館長の身柄の引渡しを受けたということです。
また、貿易館長にけがなどはなく、健康に異常はないということで、韓国外交部も貿易館長の救出を確認しました。
館長を拉致した犯行グループは、トリポリで活動する小規模武装グループのメンバーで、リビア政府は、事件が発生したあと、貿易館長と犯行グループの居場所を突き止め、貿易館長の解放に向けた交渉を進めるとともに、軍隊を動員して犯行グループの逮捕に乗り出したと伝えられています。
リビア当局では、これまでに犯行にかかわった4人を逮捕するとともに、ほかに共犯者がいないかどうか調べています。
犯行の動機は明らかになっていませんが、200万ドルの身代金を要求したとの情報もあり、身代金目当てとみられています。
一方、韓国外交部はリビア政府に対し、韓国政府と緊密に連携し、貿易館長の救出に向けて積極的に協力してくれたことに感謝の意を伝えました。
外交部当局者は、「韓国政府としては、犯行グループに身代金を支払わないとの原則を堅持しながら対応した。リビア政府と緊密に連携して、身代金は支払わずに問題を迅速かつ円満に解決することができた」と述べました。