旅客船事故の対応をめぐって、政府に対する不信感が高まるなか、朴槿恵(パク・クネ)大統領は29日、「どう謝罪を申し上げれば慰めになるか、胸が痛むばかりです」と述べて国民に謝罪しました。
これは、朴槿恵大統領が29日、大統領府青瓦台で開かれた閣議のなかで、述べたものです。
そのなかで、朴大統領は、「事故を未然に防げず、事故後の初動の対応にも不手際があったことについて、どう謝罪を申し上げれば慰めになるか、胸が痛むばかりです。事故で沢山の尊い命が犠牲になったことについて、国民に申し訳ありません」と述べて謝罪しました。
また、「事故で犠牲になられた方々に哀悼の意を表し、大きな悲しみのなかにある家族や周りの方々にも心よりお見舞い申し上げます」と述べ、哀悼の意を示しました。
さらに、朴大統領は、「今回の事故を機に間違った過去の慣習を見直し、国民が安心して生活できる国にしていきたい」と強調し、大きな事故が発生した場合、部署間の業務を総括し、指揮する仮称「国家安全処」を新設したいと述べ、政府組織の再編案を策定して、国会での論議を進めるよう指示しました。
これに先立って、朴大統領は29日午前9時前、安山(アンサン)の合同慰霊所を訪れて献花し、犠牲者の冥福を祈りました。