3月下旬から4月初めにかけて韓国内で相次いで見つかった小型無人機3機について、国防部は8日、これまでの調査結果から、いずれも北韓側から飛行してきたものであることを明らかにしました。
韓国では、3月24日から4月6日にかけて、ソウル郊外の軍事境界線に近い京畿道(キョンギド)坡州(パジュ)市や韓半島の西の海、西海の北方限界線付近の白翎(ペクリョン)島、東部の江原道の三陟市(サムチョク)市の3か所で、合わせて3機の無人機が墜落しているのが見つかっています。
この無人機について、国防部では、韓国とアメリカの専門家とともに、その性能や飛行経路などについてこれまで調査を進め、その調査結果を8日に発表しました。
それによりますと、無人機に内蔵されていたコンピューターのデーターの解析結果から、いずれも離陸・復帰地点が北韓地域であることを確認したということです。
このうち、坡州で発見された無人機は、発着地点が開城(ケソン)の北西側5キロ地点、白翎島で見つかったものは北韓西部の黄海道(ファンヘド)海州(ヘジュ)の南東側27キロ地点となっていて、コンピューターに保存されていた飛行計画と韓国側地域の写真撮影経路が一致したということです。
また、江原道三陟市で見つかった無人機の発着地点は、北韓の江原道平康(ピョンガン)郡の東側17キロ地点となっていましたが、写真資料を確保できず、飛行計画と写真撮影の経路が一致するかどうかは確認できなかったということです。
無人機3機は、いずれも韓国の軍事施設の上空を飛行するように座標が入力されていたということです。
北韓が無人機を飛ばしたことについて、国防部では、休戦協定と南北不可侵条約の合意に違反するとして、明白な軍事挑発として厳しく対応するとともに、国連軍司令部を通じて警告措置を取るとしています。