韓国北東部の軍事境界線近くの陸軍部隊で、兵士が銃を乱射して同僚5人が死亡した事件で、逃走先で銃を使って自殺を図った兵士は病院で手術を受けて命に別状はなく、軍の捜査当局では、兵士の回復を待って、犯行の動機や事件の背景などについて詳しく調べることにしています。
この事件は、21日夜、江原道高城郡にある陸軍部隊で、警戒勤務を終えた兵士が、突然同僚の兵士に手投げ弾を投げて銃を乱射し、5人が死亡、7人が重軽傷を負ったものです。
また、この兵士は銃と実弾を持って逃走し、部隊から10キロ離れた山中に立てこもって軍の部隊と銃撃戦となり、家族による投降の説得にも応じず、持っていた銃を使って自殺を図り、病院で手術を受けて現在は命に別状はないということです。
これまでの調べによりますと、この兵士が自殺を図る直前に書き残したメモには「先任兵と後任兵から無視され、部隊での生活がつらかった。犠牲者の遺族に申し訳ない」などと書かれていて、同僚兵士との関係が事件の背景にあるものとみられています。
また、除隊をわずか3か月後に控えたこの兵士が、同僚に向けて手投げ弾を投げ、事実上、銃の照準を合わせて射撃したことも分かっていて、 軍の捜査当局では、兵士の回復を待って、犯行の動機や事件の背景などについて詳しく調べることにしています。