4月に起きた旅客船沈没事故に関連して、先月中旬、全羅南道順天市の梅林で変死しているのがみつかった男性は、指紋の照合により、セウォル号を運航していた船会社の事実上のオーナーで、脱税などの疑いで指名手配されていた兪炳彦(ユ・ビョンオン)容疑者(73)のものと一致し、さらに詳しく調べています。
これは、全羅南道順天警察署の署長が22日午前、記者会見して明らかにしたものです。
それによりますと、6月12日、全羅南道順天市郊外の梅林で、腐敗が進んで一部白骨化した男性の遺体が見つかり、警察では、兪容疑者の足取りが最後に確認された場所から2.5キロと近かったことや発見当時の状況などから遺体の身元の確認を慎重に進めてきたということです。
警察では、国立科学捜査研究院によるDNA鑑定の結果、兪容疑者とほぼ一致するとの報告を受けていましたが、遺体の右の人差し指の指紋を採取して照合した結果、 兪容疑者のものと一致したということで、死因などについては、さらに詳しく捜査を進めることにしています。
ことし4月に起きた旅客船セウォル号の沈没事故で、検察は、船会社の事実上のオーナーである兪容疑者を5月22日、横領・背任・脱税の容疑で指名手配していましたが、行方をつきとめることができず、2か月の逮捕状の期限の切れる21日に更新したばかりでした。