IMF=国際通貨基金は先月30日、外貨不足に陥った加盟国を支援するSDR=特別引き出し権の構成通貨として、中国の人民元を来年10月から加えると正式決定しました。
アメリカ・ドル、ユーロ、円、イギリス・ポンドに続く5通貨目で、人民元は今後、より幅広く使われる可能性が高くなっています。
人民元のSDR構成通貨への採用は、韓国経済にも大きな影響を与えるものとみられています。
まず、韓国は、中国との貿易における決済を主にドルで行ってきましたが、今後、人民元建ての決済が増えれば、ドルへの依存度が下がり、為替レートの変動により柔軟に対応できるものとみられます。
また、人民元の相場が安定し、中国経済の活性化につながれば、このところ不振が続いている中国向け輸出も持ち直す可能性があります。
一方で、人民元への依存度が高まれば、人民元の相場変動に韓国の金融市場が振り回されるおそれもあり、人民元の値動きを見極め、金融市場に対するモニタリングを強化すべきと指摘する声も出ています。