元慰安婦の韓国人女性2人が26日、東京の衆院議員会館で記者会見し、慰安婦問題をめぐる韓日両政府の合意について、「被害者を後回しにしている」と批判し、改めて合意への反対を訴えました。
記者会見したのは、元慰安婦が共同で生活するソウル郊外の施設「ナヌムの家」で暮らす李玉善(イ・オクソン)さん(88)と姜日出(カン・イルチュル)さん(87)の2人です。
慰安婦問題をめぐる去年末の韓日合意以降、元慰安婦が日本を訪問したのは初めてです。
記者会見で、李さんは、「被害者を後回しにしている。お金を払って口封じをしようとしている。なぜこんな間違った合意をしたのか、腹が立ってたまらない」と批判し、合意は無効と訴えました。
姜さんも、「日本政府は正しい謝罪をしていない。合意は成り立たない」としたうえで、「安倍晋三首相が、元慰安婦にひざまずいて謝罪し、賠償しなければならない」と訴えました。
2人は、16歳のときに、それぞれ中国に連れて行かれ、慰安婦としての生活を強いられました。