次期在韓アメリカ軍司令官に指名されているビンセント・ブルックス氏が、核保有国のアメリカがその核戦力を背景に核非保有国の韓国に対して、安全維持をはかる、いわゆる「核の傘」を提供することは大変重要だとの認識を明らかにしました。
在韓アメリカ軍司令官に指名されているブルックス氏は現地時間の19日、アメリカ上院軍事委員会の公聴会に出席し、「アメリカが韓国に‘核の傘’を提供しなければ、韓国が自らの安全保障のため、核武装を検討せざるを得なくなる」として、アメリカの韓国への核の傘の提供が大変重要だと強調しました。
これは、アメリカ大統領選挙の共和党候補者指名争いで首位に立つドナルド・トランプ氏が、韓国の核兵器保有を容認すると述べ、アメリカが核の傘の提供をやめることもあり得るとした趣旨の発言を批判したものと受け止められています。
また、トランプ氏がこれまでアメリカが韓国の安全保障を無償で担っているとした主張についても、「在韓アメリカ軍基地の建設費用の92%を韓国が肩代わりしている」と述べ、事実関係と異なるとして否定しました。
在韓アメリカ軍司令官になるブルックス氏は、1980年に陸軍士官学校を卒業し、1980年代に韓国やドイツで勤務しました。