韓国環境部は7日、日産自動車の海外向けディーゼル車「キャシュカイ」に排ガスの不正操作があったと判断した問題で、輸入・販売した韓国日産と菊池毅彦社長を大気環境保全法違反でソウル中央地方検察庁に刑事告発しました。
環境部はまた、韓国日産に対し、新車販売停止命令を出し、すでに販売された車両824台については、認証を取り消し、リコールを強制するとともに、課徴金3億4000万ウォンを科したと発表しました。
環境部は先月、「キャシュカイ」について、多様な条件での試験を実施した結果、道路走行条件下の試験で、エンジンの吸気温度が一定の温度の範囲に入ると排ガス循環装置の作動が止まり、基準の20倍を超える窒素酸化物を排出することを確認しており、「一般的な運転条件で排出ガス部品の機能低下を禁じる任意設定規定に違反する」と指摘しています。
これに対して韓国日産は、排ガス循環装置の作動が止まるのは過熱によるエンジンの損傷を防ぐためのもので、任意の設定ではないと強く否定していますが、環境部は、エンジンの吸気温度がさらに高くなると、排ガス循環装置が作動するようになっていることから、エンジンを保護するための設定ではないと、韓国日産側の主張を退けています。
大気環境保全法では、排出許容基準と認証に関する規定に違反した場合、7年以下の懲役または1億ウォン以下の罰金に処するよう定めています。