野党「国民の党」の安哲秀(アン・チョルス)、千正培(チョン・ジョンベ)共同代表が、所属議員による総選挙での広報費リベートの疑惑を受けて、代表から退くと発表しました。
広報費リベートの疑惑は、ことし4月に行われた第20代国会議員総選挙で、国民の党のキム・スミン議員が自らが代表を務める広報会社の下請け業者に選挙の広報物や広告の扱いを与える代わりにリベートとして、違法な政治資金を受け取ったとされる問題です。
国民の党の安哲秀代表は、29日に行われた国民の党指導部による最高委員会のあと、会見に臨み、「今回のことに対する政治的責任は全て私が負わなければならない。全ての責任をとって、代表職から退きます」と述べました。
また、安代表は「政治とは責任をとるもの」と強調した上で、「国民の党は初心を忘れず、これからも与えられた道を一生懸命歩んでいきます」と語りました。
一方、千正培代表も「われわれは、今回の事態について責任を痛感しており、辞任の意を表します。これからも政権交代のために力を尽くしていきます」と述べました。
両代表は、ことし2月2日の結党大会で共同代表に選ばれて149日目にして、代表職を退くことになりました。
二人の共同代表が辞任を発表したことを受けて、国民の党の一部の最高委員らも辞任する意思を示しているといわれていて、リベート疑惑で揺れていた党の情勢は、さらに混迷を深めることになりました。