アメリカの高高度迎撃ミサイルシステム、サードの韓国配備をめぐる韓米両国間の協議が進められている中、サード問題を担当している、アメリカ国務省の次官補が韓国を訪れましたが、サードについての議論はなかったもようです。
2日に韓国入りしたアメリカ国務省のフランク・ローズ次官補は5日、外交部庁舎を訪れ、韓国の外交・国防当局者と相次いで会談を行い、そのあと、中国に向けて出発しました。
ローズ次官補は、サードの韓国配備に関する業務を担当しており、これまでも数回にわたり、サードについて言及したことから、今回、韓国を訪れたのは、サードの議論を仕上げ、中国に知らせるためではないかとする見方が出ていました。
しかし、これについて、国防部は6日、「サードについての議論はなかった」と発表し、否定しました。
また、国防部は、サードの韓国配備については、ことし3月に立ち上げられた韓米共同実務団で協議が行われている段階だと述べて「まだ決まったことはない」と強調しました。
しかし、サード配備については、候補地として、韓国南東部慶尚北道の漆谷(チルゴク)郡や京畿道平沢(ピョンテク)市の名があがっているなど、サード問題は近く結論が出されるとの見方が出ています。