北韓がこのほど、核兵器の原料となるプルトニウムを新たに生産したと発表したことについて、それが事実である可能性が高いことを示す分析結果が次々と示されています。
アメリカ・ワシントンのISIS=科学国際安全保障研究所は現地時間の21日、北韓が今年、寧辺(ヨンビョン)の原子炉の使用済み核燃料を再処理し、核兵器2~4個分に相当する5.5~8キログラムのプルトニウムを抽出したとの見方を示しました。
そのうえで、北韓が現在保有している核物質は、核兵器を最大21個製造できる量に相当すると推定しています。北韓が寧辺以外の地域でのウラン濃縮施設を稼動すれば、核兵器2〜3個をさらにつくることができるということです。
ISISは先月、寧辺から西へおよそ45キロ離れた場所で、200~300基の遠心分離機を備えたウラン濃縮施設が発見されたと発表しています。
また、IAEA=国際原子力機関は、報告書のなかで、北韓が今年、核兵器の製造に使われるプルトニウムの生産に向けた活動を再開したとみられると指摘しています。
アメリカのジョンズ・ホプキンズ大学の北韓分析サイト「38ノース」も、北東部・豊渓里(プンゲリ)の核実験場で新たな活動を観測したと発表しています。