三星電子は27日、臨時株主総会を開き、李在鎔(イ・ジェヨン)副会長を取締役に選任しました。
取締役に選任されたことで、李副会長は、経営の前面に立つことになりました。
李副会長は、李健煕(イ・ゴンヒ)会長の長男で、ことし48歳です。1991年に入社、2007年に専務、2012年に副会長に就いていますが、取締役に就任したことはありません。
韓国では大企業グループの創業家が、商法上の経営責任を負う取締役に就かないまま事実上、経営を手がけるケースが少なくなく、李副会長が取締役に就任することは、経営の前面に出るのを前に責任を明確にする意図とみられています。
三星としては、李健煕会長が取締役から退いた2008年以降、8年6か月ぶりに、オーナー家による責任経営体制を整えたことになります。
27日に発表された三星電子のことし7月から9月までの第3四半期の営業利益は、去年の同じ期間に比べて29.7%減少し、特に、モバイル部門では過去最悪の実績となっています。
こうしたなか、取締役に選任された李副会長には、安全性問題で生産・販売中止となった「ギャラクシーノート7」での損失挽回、新たな青写真の提示、新たな成長エンジンの確保に向けた手腕が問われています。