大統領府青瓦台の報道官は9日、北韓の金正恩国務委員長のソウル訪問について、「今のところ確定した事実はない」と述べました。
青瓦台の報道官は、「政府はすべての可能性を念頭に準備を進めているが、今のところ確定した事実はない」としたうえで、「急いだり、催促したりする考えはない」との立場を示しました。
ただ、金正恩国務委員長のソウル訪問は平壌共同宣言に盛り込まれた合意の一つだと指摘し、具体的な日程などについては北韓側と継続して協議するとしました。
こうした発言を受けて、金正恩委員長のソウル訪問が差し迫っているわけではなく、年内ではなく来年初めのソウル訪問の可能性が高くなっているのではないとする見方が出ています。
北韓としては、制裁が維持される中でソウルを訪問しても、実質的な成果は期待できないという状況を考慮しているものとみられます。
青瓦台の関係者は、北韓側が決定すればいつでもソウルを訪問することができるよう準備を進めているとしていて、年内に金正恩委員長がソウルを訪問する可能性は残っていますが、その可能性は低いとみられます。
12月の中旬に差し掛かっていて、金正恩委員長が年内にソウルを訪問するかどうかは近く明らかになる見通しです。