韓国政府は22日、新型コロナウイルスの感染対策で、大量の失業者が発生するのを防ぐために50兆ウォンを投入する緊急雇用対策をまとめました。
文在寅（ムン・ジェイン）大統領は22日、5回目の非常経済会議を開き、そのなかで「雇用を守ることは、生存にかかわる差し迫った問題で、いまの危機における最重要課題だ」と強調しました。
まず政府は、40兆ウォン規模の基金を設け、航空、精油業界など基幹産業を支援します。
また緊急雇用安定対策として新たに10兆ウォンを投じ、フリーランスの人や特殊雇用労働者など支援の手が届かない93万人に対して雇用安定支援金を支給し、雇用を維持する企業に対しては「雇用維持支援金」を割り増しして支給します。
さらに、政府が雇用創出効果の大きい大規模な公共事業を行う「韓国版ニューディール政策」を進めることで、50万人の雇用を創出する方針です。
文大統領はことし2月19日に1回目の非常経済会議を開いて以来、毎週のように、この会議を開いています。
大統領が開く非常経済会議は、1998年のアジア通貨危機、2009年の世界金融危機などの際にも開れています。