梨泰院(イテウォン)転倒事故の責任を問うとして、最大野党「共に民主党」は11日、李祥敏(イ・サンミン)行政安全部長官の解任建議案を国会の本会議に提出し、可決されましたが、大統領室は、事実上これを拒否する意向を示しました。
大統領室の関係者は11日、KBSの取材に対し、李長官の解任建議に関して「特に立場表明はない」と答えました。
公式の立場表明をしないことで、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が解任建議を受け入れない方針を示したものとみられます。
大統領室の内部では、梨泰院転倒事故の真相究明に向けた「国政調査」が与野党の合意で実施されるなか、調査を本格的に始める前にこの問題を主管する省庁の長官の解任を求めるのは納得し難いという意見が大勢を占めているということです。
共に民主党はことし9月にも、尹大統領の外交面での不手際が相次いだ責任を問うとして、朴振(パク・チン)外交部長官の解任建議案を可決しましたが、解任建議案に法的強制力はなく、尹大統領は受け入れませんでした。
共に民主党は、大統領が李行政安全部長官の解任建議を拒否する場合、李長官に対する弾劾訴追案を提出する方針で、与野党の対立が激化する見通しです。