文在寅(ムン・ジェイン)大統領は26日、中国の習近平国家主席と電話会談し、習主席の韓国訪問に向け緊密に協力することで一致しました。
文大統領は、新型コロナウイルスの感染状況が落ち着き次第、習主席の韓国訪問が実現することを期待するとし、韓半島を取り巻く問題を対話を通じて解決するうえで、中国が建設的な役割を果たしてほしいと述べました。
これについて習主席は、環境が整い次第、早急に会うことを期待するとしたうえで、ことしはじめに開催された第8回朝鮮労働党大会で、北韓がアメリカと韓国との対話の扉を閉じていない立場を示したものとみられるため、韓半島情勢は総体的に安定していると強調しました。
また、両首脳は、韓中国交正常化30周年を来年に控え、ことしと来年を「韓中文化交流の年」に定めると宣言し、この期間中に、両国の大衆音楽のアーティストによる合同公演やテレビ番組の共同制作など、様々な文化・芸術イベントを行うことで一致しました。
2017年3月に高高度防衛ミサイル・サードの韓国配備に対する報復措置として中国が行っている、K-POPや韓国ドラマなど韓流文化の中国への流入を制限する、いわゆる「限韓令」の解除につながるきっかけになるか注目されます。
また両首脳は、去年の韓中外相会談で設置に合意した「韓中関係未来発展委員会」を通じて、今後30年の発展の青写真を共に描いていくことで一致しました。
今回の電話会談は中国の要請で行われたもので、バイデン新政権の発足によって韓米同盟が強化されることをけん制する狙いがあるとの分析も出ています。