オランダを国賓訪問している尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は、オランダの半導体製造装置大手ASMLの本社を訪れ、韓国企業に対する協力を要請しました。
ASMLは、「極紫外線」と呼ばれる、波長が短い紫外線を利用して半導体の基板に回路パターンを焼き付ける露光装置を、世界で唯一、生産しています。
この露光装置は、先端半導体の製造に用いられるため、この装置をどれくらい確保するかが半導体市場における競争力を左右するとされています。
尹大統領は、外国の首脳としては初めて、ASMLのクリーンルームを見学しました。
このクリーンルームでは、2ナノメートル以下の半導体を生産する装置がつくられています。
今回の訪問には、韓国の半導体メーカー、サムスン電子とSKグループの会長が、ASMLとの協力強化を確実なものにするため、大統領に同行しました。
サムスン電子は、ASMLと共同で1兆ウォンを投資して、超微細製造工程を開発するR&Dセンターを韓国国内に設立し、SKハイニックスは、装置を生産する際に出る水素ガスをリサイクルするための技術をASMLと共同で開発する計画です。
尹大統領は、オランダ訪問の最終日にルッテ首相と首脳会談を行い、半導体分野の協力に向けた枠組みの新設をはじめ、両国の経済や安保分野での協力について議論する方針です。