
アメリカの高高度迎撃ミサイルシステム「サード」の韓国配備をめぐる中国との対立が解消しているなか、韓国政府が平昌冬季オリンピック期間に、中国人観光客に対して条件付きでビザなしで韓国を訪問できるようにするもようです。
法務部が30日、発表したところによりますと、来月1日から来年3月末までの4か月間、一定条件を満たす中国人観光客に対して、ビザなしで15日間韓国に滞在できるようにするということです。
また、ビザなしで韓国を訪問した中国人観光客が、正常に入国、出国すれば、それから5年間有効となる数次ビザの発行が受けられるようにするということです。
対象となるのは、▲ ここ5年以内に韓国のビザの発行を受けて、正常に出入国した中国人、▲ 中国の指定された旅行会社を通じてオリンピック入場券を購入し、所持して入国する中国人、▲ 中国公務普通旅券を所持している中国人です。
ただ、韓国の法律に違反し、有罪判決を受けたり、出国命令や強制追放の記録のある中国人や不法滞在者などは入国を許可しません。
2002年のワールドカップのときは、入場券所持者などへのビザ発行の簡素化は、行われましたが、韓国政府が、国際スポーツイベント開催をきっかけに、こうしてビザなしでの訪問を許可するのは初めてです。
法務部関係者は、「期限付きではあるが、業界では、破格の措置だと受け止めている。中国人観光客の増加、オリンピック入場券の販売拡大、江原(カンウォン)観光産業の活性化などに役立つだろう」と期待を示しています。