
平昌(ピョンチャン)オリンピックの開会式で南北の選手団が合同で入場する場合、韓国の国旗の太極旗(テグッキ)の代わりに韓半島の地図が描かれた「韓半島旗」をかかげることになりそうですが、これをめぐって韓国の与野党の攻防が激しくなっています。
都鍾煥 (ト・ジョンファン)文化体育観光部長官は15日、国会の平昌冬季オリンピック支援特別委員会で、南北合同での入場が決まれば、オリンピックが追求する「世界平和」の理念を実現させるために、南北の選手団は開会式で「韓半島旗」をかかげて入場することになりそうだと述べました。
これについて、与党「ともに民主党」は、「韓半島旗に込められた南北の和解と平和の実現だけでなく、世界の人々の注目を集めることで、大会の成功にも役立つ」として、歓迎の意を表しました。
これに対して、最大野党の「自由韓国党」は、「これまでオリンピックの開催国が、開会式で自国旗をかかげられなかったことはなかった。韓国の選手団が太極旗をかかげられなくなれば、国民は惨めさを感じることになる」として、反対の意を示しました。
また野党「国民の党」も、韓国国民の間での対立を引き起こさないよう、政府は慎重な姿勢を取る必要があると主張しました。
政府は、南北がそれぞれ自国旗を掲げる案についても議論する余地があるとしています。
南北合同での入場については、20日にスイス・ローザンヌのIOC=国際オリンピック委員会本部で開かれる、IOCと南北間の会議で最終的に決まる予定です。