韓国ではこのところの物価高で、特に食費が上がっていることが身に染みて感じられます。
都心で働く方々は、昼食を外で取る場合、1万ウォン以下で食事をするのはもう難しい状況です。
そんななか、いま人気が高まっているのが社員食堂 (構内食堂)。民間の会社や公共施設の社員食堂のうち、外部の一般市民が利用できる食堂がけっこうあります。安くてバランスよく食べられるということで、お昼時間になると社員食堂の前に行列ができているとのこと。
そこで今日は、一般の人も利用できるコスパ最強の社員食堂3か所をピックアップしてご紹介してみます。
ⓒ Getty Images Bankまず一つめは、ここ汝矣島の国会の敷地内にある国会博物館の社員食堂。博物館の地下1階に食堂とカフェがあります。
大体どの社員食堂も似たようなシステムなのですが、まず食券を買って、プレートを持って並び、配膳テーブルからおかずやご飯を自分で盛ったり、メインメニューを調理場のカウンターから直接受け取ったりします。メニューは日替わりで、大体、メインのおかずと副菜が4~5種類、そしてスープとご飯というセットです。さて、国会博物館の食堂のある日のメニューを覗いてみると……オムライス、大根の辛和え、魚のフライ、野菜とソーセージ炒め、フレーク海苔、豆もやしスープでした。これで、外部利用者の食券の代金はなんと、5500ウォン。外食の平均のほぼ半額でこれだけ食べられるのですから。汝矣島付近に通う方はわざわざ足を運ぶ価値はありそうですね。国会博物館にはこども博物館も併設されているため、子連れの家族などの利用もけっこう多いそうです。
ⓒ YONHAP News二つめは、ソウルの瑞草区にある国立中央図書館の社員食堂。「ブックレストラン」という名前の食堂です。ここの魅力はなんといってもリーズナブルさで、食券代はなんと5000ウォン。そのため、11時半のオープン前からかなりの行列は覚悟しなければなりません。国立中央図書館のホームページに週ごとのメニュー表が載っています。ちなみに2月21日(金)のメニューは、豚肉ねぎ炒め、わかめスープ、春菊の豆腐和え、白菜ナムル、大根キムチ、サラダ、ご飯でした。また、図書館が開いている土日も利用できるのも嬉しいところ。図書館閉館日の月曜日は定休日です。
ⓒ Getty Images Bank三つめは、かなりの穴場、ソウル駅の社員食堂です。知らなければ見つけるのが難しい場所にあるのですが、KTXの改札のある階からエレベーターで4階に上がり、会議室や事務室の間の廊下を通っていくとあります。ここも外部の人が利用可能なのですが、あくまで駅の社員さんが優先なので、外部利用は午後12時15分からとなっています。食券は6500ウォン。こちらもメニューはカカオチャンネルから週ごとに確認できます。メニューは日によって1~2種類。2月21日のメニューは、豚肉ともやしの炊き込みごはん、きな粉入り白菜スープ、ミニ豆腐ハンバーグ、どんぐり寒天(トトリムク)のキムチ和え、白菜キムチというセットでした。そして、ここはなんと朝食と夕食も提供しているのです。それだけソウル駅の職員さんたちは朝早くから夜遅くまで働いているということ。そのための食堂を一般のお客さんにまで開放してくれるなんて、ありがたいかぎりです。
以上、財布事情の厳しい昨今人気のコスパ最強の社員食堂を3か所をご紹介しました。