韓国在住のKdramaライターMisaさんが、話題の韓国ドラマやドラマにまつわるテーマについて深く読み解き、韓国ドラマをディープに楽しむための情報を紹介するコーナーです。
今回取り上げられたのは、Netflixオリジナルドラマ「トリガー」(主演:キム・ナムギル)です。
社会派アクションサスペンス
「トリガー」は、銃規制社会の韓国で違法銃が大量に流通し、連続発砲事件が起きるという衝撃的な設定から始まります。
警察官イ・ド(キム・ナムギル)が事件を追う中で、背後に潜む組織に迫っていく物語。
「もし韓国が銃社会になったら?」という問いを投げかける、社会派のアクションサスペンスです。
現実とリンクするテーマ
放送直前、韓国で実際に銃乱射事件が発生したこともあり、作品のテーマは現実社会の不安と重なりました。
軍隊経験を持つ国民が多い韓国において「銃が日常に流通したら…」という想定は、決して非現実的ではありません。
また、登場人物たちが銃を手にする背景には、ストレスや社会的疲弊が描かれ、現代社会の“精神的な戦争状態”を映し出しています。
海外でも注目
「トリガー」はNetflixを通じて世界45か国でランキング1位を獲得。韓国国内だけでなく、国際的にも大きな話題を呼びました。
演技と作品の広がり
主演のキム・ナムギルは、従来の熱血的な役柄とは異なり、抑えた演技で新境地を見せています。
さらに過去作「悪の心を読む者たち」も再評価され、犯罪心理や社会問題を描く名作として注目が集まっています。
韓国社会を映すドラマたち
「トリガー」に限らず、Netflix発の韓国ドラマには社会派作品が多くあります。
軍隊の問題を描いた「D.P.」、未成年犯罪を扱った「未成年裁判」など、いずれもエンタメを超えて社会的議論を呼び起こしました。
テレビ放送では表現が難しいテーマを、配信プラットフォームだからこそ描ける点も特徴です。
まとめ
今回紹介した「トリガー」は、銃社会の恐怖をリアルに描きながら、現代の社会不安を反映する意欲作です。
韓国ドラマが持つ“社会を映す鏡”としての一面を感じさせてくれるでしょう。
興味を持った方は、関連作「D.P.」「未成年裁判」「悪の心を読む者たち」もぜひご覧ください。
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