セウォル号惨事から10年、記憶と記録
2024-04-19
きょうご紹介した企業は、ソウル市鐘路(チョンノ)区にある中小企業で、ソフトウェアを開発する「ファンジン」です。「ファンジン」は、2006年に設立されました。
「ファンジン」の製品で一番先に注目を集めたものは、2012年に開発した「オセロット」というシステムです。移動体通信における電波環境を測定し、最適の電波環境を維持できるようにするシステムです。
移動通信大国といわれる韓国は、建物の屋上など町中に数多くの基地局が設置されています。また、地形も複雑なため、周波数の混信が起きやすい環境で、2013年に移動体通信において周波数の混信が発生し、大きな混乱をもたらしました。そのとき、ちょうどその前の年に開発された「オセロット」が大活躍しました。混信の原因を突き止め、問題解決に貢献したのです。その功績が認められ、政府から未来創造科学部長官賞を受賞しました。
「ファンジン」の進んだ技術力は、5G=第5世代移動通信システムの時代を迎えようとしている韓国において、
移動体通信の安定性・安全性の向上に貢献しています。
第4次産業革命をリードする「ファンジン」の努力は、移動体通信に限られません。「ファンジン」は、画像認識技術も保有していて、これをもとにスマートカーの電装ビジネスに参入。ことし開かれた、世界最大の電子機器の見本市「CES=コンシューマ・エレクトロニクス・ショー」で、大きな注目を集めました。
絶え間ない技術開発により、新たな未来を切り開いていく「ファンジン」の活躍が注目されます。
2024-04-19
2024-04-17
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