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歴史

尹東柱

2011-10-06

<b>尹東柱</b>
日に日に秋深まる今の季節には詩人・尹東柱(ユン・ドンジュ)の詩が思い出されます。

星を数える晩

季節の過ぎる空には秋がいっぱい満ちています
私は何の憂いもなく秋の星たちを一つ残らず数えてみます
星一つに思い出と
星一つに愛と
星一つに寂しさと
星一つに憧れと
星一つに詩と
星一つにオモニ、オモニ
オモニ、私は星一つに美しい言葉を一つずつ声をかけていきます

1917年12月30日、満州北間島のキリスト教徒の家庭に生まれた尹東柱は、生まれながらの詩人でした。
1925年明東小学校に入学、13歳ですでに童詩と童謡を載せた文芸誌を出すほど、彼の才能は豊かなものがありました。
そしてソウル延禧(ヨンヒ)専門学校(現在の延世大学)に入学し、本格的な詩作活動を始めます。
詩「星を数える晩」は1941年に延禧専門学校時代に作った詩で、故郷に対する郷愁が込められています。
そしてこの頃書かれたもう一つの詩、「序詩」には、植民地時代の祖国によせ22歳の青年の熱い思い、そして自らへの戒めの言葉がちりばめられています。

序詩

死ぬその日まで天を仰ぎ
一点の恥辱(はじ)なきことを
葉陰にそよぐ一筋の風にも
私は苦悩した

若き青年詩人は延禧専門学校を卒業するまでに書き留めた18編の詩を集めた「空と風と星と詩」という詩集を1941年、卒業の際に発表しようとしますが、残念ながら実現はしませんでした。
そして1942年、彼は日本に留学し東京の立教大学文学部英文科に入学しました。
しかし彼の立教での生活はわずか1学期、同じ年の10月には京都の同志社大学英文科に転校します。
しかしこの同志社大学での学生生活も1年にもなりませんでした。
1943年7月、尹東柱は朝鮮人留学生を集めて抗日運動を行った疑いで逮捕され、懲役2年を宣告されて福岡刑務所に収監されます、
そして1945年2月16日に獄中で亡くなります。
彼の有名な詩集「空と風と星と詩」は結局、彼の死後、その友人たちの手によって世に出されました。

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