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論点

保守勢力が結集、政界再編の動き本格化

2020-02-22

ニュース

ⓒKBS News

4月の総選挙を控えて、保守勢力が結集するなど、政界再編の動きが本格化しています。

韓国では17日、最大野党「自由韓国党」に少数野党「新しい保守党」と「未来前進党」が加わって新党「未来統合党」が発足しました。

国会議員の議席数は、「自由韓国党」の105議席、「新しい保守党」7議席、「未来前進党」1議席を合わせて113議席となり、与党「共に民主党」の129議席に次ぐ第2の勢力となります。

総選挙を控えての保守勢力の結集は、文在寅政権を支える革新系の与党「共に民主党」にとって、手ごわい相手となりそうです。

新党の代表は自由韓国党の黄教安(ファン・ギョアン)代表が、院内代表は自由韓国党の沈在哲(シム・ジェチョル)議員がそのまま引き継ぎました。

ただ、最高委員会委員には既存の自由韓国党所属議員7人のほかに、済州道知事の元喜竜(ウォン・ヒリョン)氏、金栄煥(キム・ヨンファン)元議員など4人が加わり、合わせて11人の体制に再編されました。

未来統合党はこの体制で4月の総選挙に臨み、総選挙後に党大会を開いて指導部を再構成するとみられています。

保守勢力の結集だけでなく、総選挙を前にした政界再編の動きは他にもあります。

2017年の大統領選挙に出馬して有力候補の一人だった安哲秀(アン・チョルス)前国会議員が2日、新党の計画を発表、「ほかの政党とは完全に異なる新党を作る」として新党結成を進めています。

また、「正しい未来党」「代案新党」「民主平和党」の3党も統合する方向で準備を進めていて、4月の総選挙は、「共に民主党」「未来統合党」「正義党」のほか、安哲秀氏が中心となった仮称「国民の党」、そして、「正しい未来党」「代案新党」「民主平和党」の3党が統合する仮称「民主統合党」の5党が争う形となる見通しです。

その他にも比例代表議席獲得を目指す少数政党も次々と登場していて、今回の総選挙は政党数がこれまでで最も多くなるものとみられます。

表面的には5党が争う形となりますが、注目されるのは与党「共に民主党」と最大野党「未来統合党」の勢力争いです。

黄教安代表は国会議員会館で開かれた発足式で、「政権を審判するという目標に向かって力強く前進する」と宣言しました。

未来統合党は総選挙の勝敗の鍵を握る中道や無党派層の取り込みを狙うものとみられます。

総選挙で第1党の座を奪取することになれば、任期後半に入っている文在寅政権にとっては少なからぬ打撃になるものとみられます。しかし、新党発足式には朴槿恵(パク・クネ)前大統領の弾劾決議案に賛成した「新しい保守党」の劉承旼(ユ・スンミン)議員は出席せず、朴槿恵前大統領の弾劾の評価などを巡って新党内で方向性の違いが顕在化する恐れもあるとされています。

与党「共に民主党」も中道や無党派層の取り込みを進めるものとみられますが、公認候補を推薦する過程で問題が指摘されるなど、勝利を楽観できる状況ではありません。野党合併など政界再編の動きが続く中で、総選挙の行方を占うには、情勢はまだ混とんとしています。

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