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© Seoul Arts Center

韓日関係が悪化している中でも、着実に進行している民間交流、そして残念ながら幕を閉じることになった民間交流。2019年8月の韓国と日本の民間交流を二つご紹介します。

まず86日から25日までソウルの芸術の殿堂、自由小劇場で公演された「ルル島の秘密」は韓国の人形劇団芸術舞台SANART STAGE SAN)」と日本の影絵劇団「かかし座」が共同で製作した舞台です。

物語は都会に住む少女ハルが発明家のおじいさんが暮らす「るる島」へ行き、黒猫マルをはじめとする動物の友達たちとの冒険を繰り広げるというものです。 

韓国の人形劇団のチョ・ヒョンサン代表(50)と日本で最も古い影絵劇団「かかし座」の後藤圭代表(64)は5年間にわたりこの人形劇を共同で製作し、今回が初演です。

「芸術舞台SAN」は人形劇にダンスや映像などを取り入れた実験的な作品を発表、世界20カ国・90以上の都市で上演してきました。韓国戦争による家族の悲劇を描いた代表作『ダレの物語』は2012年に中国で行われた世界人形劇総会で最高作品賞を受賞しました。2012年にブラジルで開催された人形劇フェスティバルで『ダレの物語』公演を見た後藤代表がチョ・ヒョンサン代表に声をかけました。

後藤代表はにも人形劇がありましたが、技術はもちろん、感情表現までこれほど繊細作品めてでした。ジャンルをえた結合にもオプンな姿勢て、『うちのいそうだ』と確信しました」と語っています。

その翌年から両国を行き来して互いの公演方式を学ぶワークショップを進め、5年前からは人形と影絵劇はもちろん、両国の文化が1つの舞台で息づく作品を企画しました。例えば「ハル」の人形を動かす時は、上半身は韓国の劇団員が、下半身は日本の劇団員が担当します。影絵劇のシーンにも韓国の劇団員が一部参加しています。

この素晴らしい作品、残念ながら最近の韓日関係の急速な冷え込みで芸術の殿堂公演後に予定されていた国内公演の一部が反日感情を理由に中止されました。

しかし、両代表は「今こそこの作品をお見せする適期」と口をそろえています。チョ代表は

「不愉快だという反もあるでしょうが、自分としては重要な瞬間に意味のある公演をしていると信じています。明らかなのは、憎しみだけでは前向きな未を作れないということでしょう」

そして後藤代表も

「『政治が解決できないことを解決するのが芸術』という父の言葉を常に忘れないようにしています。この公演が誕生した過程が両国関係にとって1つの可能性になることを願っています」

と話しています。

一方、812日から3日間ソウルの駐韓日本大使館公報文化院 では「韓日両国児童作品交流展示」が開催され、韓と日本の子どもたちが描いた450点余りが展示されました。この展示は9月には日本の栃木県でも開催される予定です。

この展示は1979年から開催されてきました。 「両国の子どもたちが文章や絵を通じてお互いの考えと文化を知ることができるようにしよう」という趣旨で始められたものです。国内情勢が極度に不安だった1980年を除き、毎年欠かさず開催され、40年間にわたり両国の子どもたち約2万6000人が展示会に参加し、絵9100点、作文1200点余りが展示されました。

しかし、この展覧会は今年が最後です。展示会を最初に企画・主導した女性たちが高齢化したためです。85歳の韓国側の代表は「若い人々に引き継がせたくても、引き継ごうという人がいないので、催しを始めた私たちがきちんと終わらせることにしました」と語っています。

ボランティアたちは最後の展示会が反日ムードの中で開催されたことを残念がっています。今年の応募作品は670点で、昨年(1008点)の3分の2程度でした。公報文化院の外壁に毎年出していた広報の看板なども「反日感情を持つ人が子どもたちの作品を傷つけるのではないかと心配して」今年は出しませんでした。

しかし絵の中の両国の子どもたちは友達です。韓国の子どもたちと日本の子どもがビビンバとすしを一緒に食べている絵、韓服を着た少女と着物を着た少女が一緒にブランコに乗っている絵、韓国の小学生と日本の小学生の間に虹の橋が架かっていた絵、ソウル南山タワーと東京スカイツリーを一緒に描いた絵もありました。

こういう時期だからこそ、いろいろな難関の中で開催された二つの民間交流。素晴らしいの一言です。

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