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戦闘警察
デモの鎮圧などで名を馳せた「戦闘警察」が、42年の歴史に幕を降ろしました。先月26日にはソウル市西大門区の警察庁大講堂で合同転役式が行われ、最後の隊員となった183人が任務を解かれました。
戦闘警察とは1971年に創設された武装警察部隊で、本来は北韓の工作員を摘発したりテロ行為に対処したりすることを主な目的としていました。しかし、80年代に入ると「治安業務の補助」を行うという任務が付け加えられ、デモの鎮圧のための部隊という意味合いが強くなりました。戦闘警察の所属は警察であっても軍事訓練を必要とするため、構成員は警察官ではなく陸軍からの出向者です。「作戦戦闘警察」と「義務戦闘警察」に分けられ、作戦戦闘警察は主に工作員対策や銃器対策を行い、義務戦闘警察は防犯巡察、交通外勤、デモ鎮圧を行っています。
80年代にデモの鎮圧が任務に加えられてからは、戦闘警察というと「民主化を妨害する悪の象徴」というイメージが濃くなっていきました。当時は使用できる装備(武器)の種類も多く、デモ隊との衝突で多くの死傷者が出ていたので、それも致し方ないことなのかもしれません。しかし、徴兵で配属された構成員がほとんどであるため、「デモ隊の父と戦闘警察の息子が戦った」などという冗談のような話もささやかれ、悲劇的なイメージで語られることも多々ありました。
戦闘警察の悪評が定着した時代から比べると現在はデモの件数も減り、志願者も激減したことにより廃止の流れとなりました。今後は規模を縮小して「義務警察」がその任務を引き継ぐことになります。このニュースに接した市民たちは「時代に合わせた対応だ」「なくなるべきものだったのかもしれない」などと、時代の移り変わりを実感しているようです。

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