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ライフスタイル

「郷に入っては郷に従え」が出来ない理由

2016-09-28

玄海灘に立つ虹

「郷に入っては郷に従え」が出来ない理由
先週、 Airbnb(エアービーアンドビー)についてお話しましたが、その中でも中国人観光客のマナーの悪さが指摘されました。今月9日には済州島でこんな事件も起きました。
今月9日、済州市内の飲食店で中国人観光客たちが50代の女性従業員を集団で暴行する事件が起きた。この事件は、焼酎やビールを持ち込んで飲もうとしたことを女性従業員に制止されたことに腹を立てた中国人観光客が、食事代を払わずに店を出ようとする過程で発生したものだ
この暴行の場面が近くの防犯カメラに映っていたこともあり、この事件はニュースでも大々的に報じられ、中国人観光客に対する済州島へのビザ免除制度を廃止すべきだという声も出ているほどです。そんな中、 市民参加型のニュースサイト「オーマイニュース」にこんな記事が載っていたのでご紹介します。書いたのは貿易会社に長いこと勤め、中国相手のビジネスをし、現在は中国で教師をしている人です。記事はこんな文章ではじまります。
郷に入れば郷に従えということわざは中国にもあります。しかし最近の済州島で起きた中国人観光客と飲食店の従業員との間に起きた葛藤も、互いに少しだけ相手の国の生活習慣を知っていればこんなに大きなことにはならなかったのにと思い、残念です。そこで韓国とはまったく違う、中国の生活習慣と中国の人々の考え方について紹介します。

一番初めに指摘しているのは、中国では客は自分が飲む酒を食堂に持ち込むことになっているという話です。
中国では食堂で酒を飲むときには、客は酒を直接持っていきます。ですから中国の食堂ではつまみだけを売っています。中国では偽の酒が多いので、中国人は食堂で売っている酒が本物なのか信じられず、それで酒を直接持ち込むのです
今回の暴行事件の原因となった食堂に酒を持ち込むという行為も実は中国では当たり前の風景だということです。こんな指摘もありました。
中国では真夏でも冷たいお冷ではなく、熱いお湯を飲みます。そして食堂に置かれている箸や匙、カップなどを席についた客が自分で、その熱いお湯で洗って使います。これは食堂の箸や匙、カップが非衛生的だという考えからです。
またこんな指摘もありました。
中国人観光客は食堂や土産物屋でお金を払うときに、金を手渡しするのではなく投げつけることがあります。これは中国ではお金のやり取りをする際にごく日常的な行動です。中国人観光客にこのような態度を取られて気分を害したのなら、同じようにお釣りを渡すときに相手に投げても、相手は気分を害することはないでしょう。
そして最後にはこんなアドバイスもしています。
中国人観光客との間でトラブルが生じた際に、周りに他の中国人観光客がいたら争うべきではありません。客観的に相手に間違いがあったとしても大勢の人の前で争ってはいけません。相手は大勢の人の前で恥をかかせられた、体面を傷つけられたと思うからです。中国人は体面を非常に重視します。ですから何かあれば別の空間で当事者だけで静かに解決すべきです。
日本でも中国人観光客とのトラブルは起きていると思います。また韓国人観光客とのトラブルもあると思います。郷に入れば郷に従えとは言うものの、相手国の習慣を互いにまったく知らず、自分のしていることにまったく疑問をはさまなければ永遠に平行線のままです。

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