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安賢洙
スピードスケートショートトラックの安賢洙選手が、今月ソウルで行われたワールドカップ第2戦 男子500m決勝で金メダルに輝き、彼がロシアに帰化した理由に再び注目が集まっています。
安賢洙選手は2006年トリノオリンピックに韓国代表として出場し、ショートトラックで3つの金メダル(男子1000m、男子1500m、男子5000mリレー)と銅メダル1つ(男子500m)を獲得して一躍スター選手になりました。しかし、ひざの故障のために2010年の北京オリンピックは代表から外され、所属していた城南市庁のチームも解散するという危機的な状態に陥ってしまいました。そこで、新たな活躍場所を求めて、2011年12月にロシアに帰化。現在は、「ビクトル・アン」という名前に変え、ロシアの選手として国際大会に出場しています。
安賢洙選手は今年5月、ケーブルテレビ総合編成チャンネルJTBCとのインタビューで、城南市庁チームの解散を機に韓国内で練習を続けていくのは難しいと考えるようになり、ロシア帰化を決意したと話しました。韓国は、ショートトラックがお家芸となっているわりには、あまり練習環境がいいとは言えない状態にあります。国家代表選手になれば国の強化訓練に参加して日当をもらいながらいい環境で練習することができますが(年間予算は日本の約15倍)、実業団で練習するとなると、それらは主に自治体に所属するチームなのでさほど恵まれた環境であるとは言えません(ソウル市庁、議政府市庁、江原道庁など。民間企業チームは2011年結成の大韓航空のみ)。
この「国家代表だけが恵まれた環境で練習できる」というのはショートトラックに限ったことではなく、ほかのスポーツにも当てはまります。早くから才能を発揮できた一部の選手は思う存分力を伸ばすことができますが、代表に選ばれなければ満足のいく練習ができないばかりか行き場もなくしてしまうというのが、韓国のスポーツ界の現実なのです。

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