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ライフスタイル

ペットをめぐる論争

2017-07-05

玄海灘に立つ虹

ペットをめぐる論争
韓国も犬や猫をペットとして飼う人が年々増えていますが、それと同時にいろいろな問題もおきています。最近もペットと関連した二つの問題が新聞に載っていました。まず最初はペットをめぐる薬剤師と獣医の対立という内容です。

薬剤師が「動物関連薬品の販売」をめぐり獣医師と対立している。 動物関連団体や獣医師は昨年から「イヌやネコの治療にも専門知識が必要だ」として、ペットの自宅診療禁止を要求し、農林畜産食品部はこれを受け入れイヌやネコの自宅診療を禁止する方向で獣医師法を改正した。この法律は7月1日から施行されている。しかし、個人がみなペットを連れて動物病院に行くようになれば薬局での動物関連薬品の売上は減ることになる。

韓国では現在薬剤師は地方自治団体に申告するだけで薬局で動物の薬を販売できます。ペットを飼う人が増えるのに伴い動物の薬を取り扱う薬局が増え全国で4000カ所にも達しています。個人が薬局で栄養剤やワクチンを購入し注射をするケースも多いといいます。 動物薬局協会のキム・ソンジン会長は

「予防接種などの簡単な自宅診療まで禁止すれば、動物病院に行くお金がない人は動物の治療ができなくなるだろう」
と話しています。
もう一つ、動物の死んだ後の火葬施設が問題になっています。動物を家族のように考える人々が1000万人を超え動物の火葬施設の需要は急増しているものの、住民たちが「有害施設」だと考え、これに反対しているのです。

京畿道抱川市は今年3月10日、ある業者が申請した132平方メートル規模の動物火葬施設に対し「国道から300メートル以内には動物の火葬場を設置することはできない」という内部指針をわざわざ設けて認可しなかった。建築法上の問題はないが住民の反対があまりにもひどかったため内部指針まで作成したのだ。業者は抱川市の決定を不当とし京畿道に行政審判を請求した。

業界によりますと現在全国に正式な許可を受けた動物の葬儀施設は19カ所、無許可の施設も17カ所に上っています。 動物の葬儀施設の不足により死骸を不法に処理するケースも増えています。農林畜産食品部によると、毎年出る犬や猫などのペットの死骸は15万匹と推算されていますが、このうち葬儀施設で処理されるのはわずか2万匹にすぎません。

現行法上、動物の死骸を個人が焼却したり地面に埋めたりすることは違法です。葬儀施設を利用しない場合、主人は動物の死骸をごみ袋に入れて捨てなければなりません。今年3月、12年間育てた愛犬「マルチーズ」が死んだチョンさん(29)は

「家の辺りに愛犬の火葬場がなかったため、違法であることを知りながらも近くの山に埋めました。長く育てた子犬をごみのように捨てられるわけがありません」
と話しています。 韓国社会問題研究院のヒョン・テクス院長は

「まだ動物の葬儀施設を『共益施設』として認めるほど社会的コンセンサスが十分に形成されておらず葛藤を呼んでいます。しばらくはペットに関する社会的葛藤がさらに増えることが予想されるため対策を講じる必要性がある」


と解説しています。日本で親戚の葬儀に参列した際に火葬施設の横にペット用の施設が付設されているのを見たことがあります。地方自治体がきちんとそういう施設を作っていることに驚きました。韓国にもそういう施設がきちんと出来る様になってこそ、ペットを愛していると堂々といえる気がします。

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