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ライフスタイル

2枚の写真

2017-09-13

玄海灘に立つ虹

2枚の写真
今日は最近話題となった2枚の写真から今の韓国社会の問題をご紹介したいと思います。まず1枚目の写真は全身血まみれになりひざまずく女子中学生の写真です。この事件、「釜山女子中学生集団暴行事件」としてメディアでも大きく取り上げられました。その内容は

被害者の女子中学生Aさんは今月1日、別の中学に通う女子生徒らから1時間にわたって暴行を受け、頭や背中にやけどなどの傷を負った。その後Aさんが血まみれでひざまずく写真がインターネット上で広まり、世間の注目を浴びるようになった

この事件、その後加害者の生徒たちが警察に自首し一段落したように見えましたが、その後の調べで2カ月ほど前にも同じ女子生徒たちから暴行を受け、これを警察に届け出たことが今回の暴行の原因になったことが分かりました。しかし当時、警察はAさんが家出少女だったことを理由に調査を行っていませんでした。今回も警察の対応は消極的だったため、世間の反応はまず警察に対する批判から始まり、その後、少年法を改正するべきだということになりました。そして12日には教育部長官が少年法の改正を検討するようにという指示をだしました。

キム・サンゴン教育相は中学生集団暴行事件関連の関係長官緊急懇談会で「青少年の集団暴行事件は青少年犯罪だと見ることができないほど残忍だ」とし 政府は青少年犯罪の刑量の上限、刑事犯罪における未成年者の年齢を再検討するなど、関係法令の改正方針を固めました。

2枚目の写真はひざまずいているお母さんの写真です。

これは5日、江西区加陽洞(カンソグ・カヤンドン)にある貢進(コンジン)小学校の敷地に特殊学校を建設する問題を巡って開かれた住民討論会で、障害児を持つお母さん20人余りが学校設立に反対する住民らの前にひざまずいたものです。

全国で特殊教育が必要な子供は8万8千人、でもこのうちの2万5千人だけが特殊学校に通っています。特殊学校が少ないのです。特にソウルの場合、ソウル全体で29校に過ぎず8つの区にはまったくありません。そのため、1日に3,4時間の遠距離通学をしている子供たちもたくさんいます。

最近では一般の学校内に特殊学級を設けるところもでてきましたが、まだまだ全体的に少ないのは事実です。また今回のように特殊学校を建設しようにも地元住民の反対にあうケースも少なくありません。障害者の子供をもつ親の願いはただ一つ「子供より一日でも長く生きること」だそうです。先進国には程遠い、2017年の韓国の悲しい現実です。

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